Re 日溜哀歌

直向きに、気まぐれに。

君の望んだ世界を生きる

甘い果実の匂い 熟した足ならもういらないから

青い果実のご褒美のように やわらかな腕に抱かれて

 

眠る 今は

 

昨日の午後1時目眩がするほど

時計の針を逆さまにして蜃気楼へ飛び込んだ

 

そこは甘い甘い海の底

自由になって泳げる魚

 

さ迷える脚は置き去りに 両の腕で翼を模して

ミルク色のコンクリートの上 コーヒーを注ぐように踊るの

 

砂時計の最後の一粒落ちるまで

 

むせかえるような午前3時

布団に蹲っても聞こえる声に

もういいよ もういいからって押し当てて

 

そこは暗い闇い宵の闇

自由になって泳げる背中

 

眩む視界は置き去りに 突き刺さる音に背を向けて

宵の袖にこの身を預けて 星空見下ろし空を舞う

 

太陽の光が迎えに来るまで

 

それは甘い暗い夢の中 自由に泳いで宙を舞って

地面が無ければ脚だって要らない

飾りになったそれでどこへだって行ける

 

それは闇く苦い夢の中 跳ねて飛んで踊って舞って

鏡面世界は照らし続ける

飾りになったそれの跡を残して

 

振り返れば足跡がある

鏡面世界で残した夢の跡

それを追って自ずと足を遠ざける

今いる此所から

昨日の墓所から

 

重ねる跡はきっと夢でも

僕には見える確かな絆

 

こうやって今も歩き続ける

君の望んだーーーの世界で