Re 日溜哀歌

直向きに、気まぐれに。

謎 その1

片腕を切り落として泣いていた

「痛みを返して下さい」

滴る雫の色も見えずに

「ただいまは...」

 

うつむいてる

 

薄れていく記憶 感情の中で 失わないよう握りしめていた

掠れはじめた声を奮わせ 糸と縁を繋いでた

 

甘く薫るフルーツの香りが この心も強く震わせ

霞み始めた記憶と供に 今と今を繋いでる

 

震えはじめる足が 無くす記憶

歩き方もおぼつかずに

霞み始めた記憶と共に夢を追って歩き出す

 

甘く馨る憂いた匂いと

胸を鬱ぐ熟れた記憶と

忘れかけた夢と希望と

歩き方を忘れた私

 

悼みを感じないままで歩き 歩みを覚えられてるのかな

傷をキズと感じないままで 君を傷付けず守れるかな

 

この脚が何時か掠れて それすらも気付けないままで

愛を愛とも気付けないまま 僕は君を愛せるかな

 

ただいまは言えない

言わないままで良いから

多分今は痛みを下さい

優しい人になれますように

 

心から包めますように